当社の事業継続計画(BCP)について

2020年12月現在、コロナウイルス感染症の収束が見えない状況が続いており、企業におけるリスク管理は重要度を増しているものだと考えられます。そうした中、当社は2020年5月に事業継続力強化計画に係る認定申請書(BCP)を近畿経済産業局長に提出し、認定をいただきました。

本記事では当社が認定を受けたBCPについて、一部抜粋してご報告します。併せて、BCPの意義や目的についても併せてご紹介します。

本記事にて、BCPの意義や目的、当社における自然災害発生時の対応等について、皆様にご周知頂けますと幸いです。

BCPとは?

BCPとは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです(経済産業省の記述参照)。

なぜBCPの注目が高まっているのか?

日本において、BCPの注目が高まった第一の理由は、東日本大震災の発生です。2011年に起きた東日本大震災は、近年例にみないほどの甚大な被害をもたらしました。その際、事業継続が難しくなり、一時的な休業を余儀なくされた東北地方所在の企業は少なくありません。 

また、関東や関西に所在する企業も、経済の低迷に伴う業績悪化などの二次被害に見舞われました。東日本大震災は日本の企業に災害に対する準備の大切さ、対策の重要性を痛感させたと言えます。 

そして、2020年にはコロナウイルス感染症という新たな災害が発生しています。こうした状況下、BCPの重要性はますます高まっているというわけです。 

BCPの意義と当社のBCPに対する認識

BCPは単なる災害対策とは異なり、「事業継続」という目的を明確においています。自然災害に見舞われた際も、事業継続をする、もしくは一時的に事業停止した場合にも、早い復興を目指せるように対策を行えば、お客様とのお取引、信頼は維持できます。 

コロナウイルス感染症をはじめ、近年は私たち日本人が経験したことのない自然災害が多発しているように思われます。そうした状況の中で、どのような災害が起きても事業継続できるよう対策するのは、お客様への影響を最小限に止めるための、企業としての責任だと当社は認識しています。 

BCPの策定メリット

事業継続においてBCPの策定が重要であることは上述したとおりですが、BCPを策定することは災害対策や事業継続のみにとどまらない、メリットがあると考えています。当社がBCPを策定した際に実感したメリットは以下のとおりです。 

  • 災害に対する意識の向上 
  • お客様視点の再確認 

BCPを策定するまでも、もちろん自然災害の対策や意識向上は進めていましたが、具体的な行動案、事業継続という視点に立った対策を講じることは少なかったと認識しています。そうした中、BCPを策定することで、自然災害の際、どのように行動すればいいのか、どう対策すれば事業を継続させられるのかといった災害に対する意識が向上したと考えています。 

また、災害発生時に当社がどのように行動すればお客様に安心していただけるのか、どのように対策を講じればお客様への影響は最小限に止まるのかなど、お客様視点に立った対策を今一度考え直す機会になったと認識しています。 

当社のBCPについて

当社のBCPについて、一部重要事項を抜粋して以下のとおりご報告します。

BCP策定の目的

当社は以下の3つを目的として、BCPを策定しています。 

  1. 人命(従業員・従業員の家族)を守る。 
  2. 自社の経営を維持するとともに、従業員の雇用を守る。 
  3. 顧客への影響を最小限にし、社会に貢献する。

災害発生時の対応手順

当社は自然災害発生時、以下の手順で対応を行います。 

  1. 人命の安全確保
    従業員の避難、及び従業員の安否確認 
  2. 非常時の緊急時体制の構築
    代表社員を本部長とした災害対策本部の立ち上げ 
  3. 被害状況の把握・被害情報の共有
    被災状況の確認、当該情報を顧客並びに地元の市当局に報告 

事業継続に資する対策及び取り組み

当社は以下の3つについて、対策を進めております。 

  1. 自然災害発生時における人員体制の整備
    テレワークの推進、従業員の多能工化の推進 
  2. 事業活動を継続するための資金の調達手段の確保
    各種保険への加入、計画的な資金の積立 
  3. 事業を継続するための重要情報の保護
    顧客情報や帳簿の電子化・クラウドサーバーへの保管、定期的なバックアップ 

当社の自然災害に対する方針 

当社はBCPにも記述したとおり、自然災害発生時は、人命を守る、雇用を守る、お客様への影響を最小限に止めることを目的として、行動をとります。 

そして、事前に被害を想定し、被害の最小化、早期復旧に迅速に取り組めるよう、引き続きBCPの改善、見直しを進めてまいる所存です。自然災害をはじめ、社会変化が激しい状況ですが、お客様に滞りのないサービスのご提供をができるよう、努めてまいります。